【理論で向き合う親子関係②】発達課題で見る青年期の特徴(エリクソン①)

理論で向き合う親子関係

ここではカウンセリングの手法である発達理論を基に考えてみます。

カウンセリングと発達を関連付けようとする動きは、1952年に発足したアメリカ職業指導学会に始まりアメリカに普及しました。

主に以下のような方々が理論を展開しています。

スーパー(1910~94)

5つの職業的発達段階

シャイン(1928~) 

組織におけるキャリア発達へ焦点を当て9つの段階を提唱

エリクソン(1902~94) 

生涯発達8つの発達段階

レヴィンソン(1920~94) 

人生の過渡期

レヴィン(1890~1947) 

青年の「周辺人」「境界人(マージナルマン

ハヴィガースト(1900~91) 

人間の発達段階を6つの段階で説明

ピアジェ(1896~1980) 

認知発達論、同化と調節

今回と次回でエリクソンを取り上げていきます。

〇エリクソンの発達理論

人間の心理は、周囲の人々との相互作用を通して成長していくという考えです。

人の生涯発達の中で8つの発達段階を想定した「心理社会的発達理論」を提唱しました。

「発達課題(development task)」と呼ばれることもある心理社会的危機は、「〇〇対××」というかたちで表されます。

例えば後述する第4段階の学齢期(8~12歳)での心理社会的危機は「勤勉性」対「劣等感」。

新しいことを日々学ぶ学問やスポーツを通して「やればできる」ということを体験し、頑張ることを覚える時期です。

それにより勤勉性を身に着けることが出来ます。

しかし、日々のやるべきことを疎かにしたり適切な競争から逃れたりするとその課題が達成されず、自分は何をやってもだめだという劣等感を感じるようになってしまいます。

このように、人には年齢に応じた発達に伴って、発達の危機に遭遇し、その危機を克服して発達課題を達成していくという考えです。

では、各段階でどのような危機があるのでしょうか。

第1段階 乳児期 0~2歳

心理・社会的危機=

「基本的信頼」対「基本的不信」

保護者など、自分を世話してくれる人との間で、不安にさいなまれることなく自分が愛されているのだと実感を得る時期。

第2段階 幼児期前半 2~4歳

心理・社会的危機=

「自律」対「恥・疑惑」

自分の意思でコントロールすることを覚えることで心的な自信が芽生える段階。

第3段階 幼児期後半 5~7歳

心理・社会的危機=

「自発性」対「罪悪感」

自分で考えて自分で行動することを覚える段階。

第4段階 学齢期 8~12歳

心理・社会的危機=

「勤勉性」対「劣等感」

「やればできる」を体験し、頑張ることを覚える時期。

第5段階 思春期~青年期 13~22歳

心理・社会的危機=

「自我同一性(アイデンティティ)獲得」対「自我同一性(アイデンティティ)拡散・混乱」

「私は誰?」「自分がやりたいことは何?」「自分らしさって何?」「自分が将来やりたいことは何なのだろう?」という自問自答を繰り返し、「自分」に気づき、自分がどのような方向に向かうのかという認識を獲得する時期。

第6段階 成人前期 23~34歳

心理・社会的危機=

「親密性」対「孤独」

異性、同性問わず特定の人と親密に付き合うようになる時期。

第7段階 成人期 35~60歳

心理・社会的危機=

「世代性(生殖性)」対「停滞」

自分の子どもや組織での部下、後輩など他者が育つことを助けることが出来るようになる時期。

第8段階 老年期 61歳~

心理・社会的危機=

「統合性」対「絶望」

自分の今までの人生を、どんなことがあったとしてもこれでよかった、これしかなかった、と思えるようになる時期。

次回詳細を見ていきましょう。

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