教養としての宗教学

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【教養としての宗教学19】八正道と慈悲

〇八正道釈迦が初転法輪で語ったことは主に1、四諦(したい)2、八正道3、慈悲でした。四諦の確認は前回行いました。1、苦諦(くたい)・・・人生は苦しみに満ちている。2、集諦(じったい)・・・苦を引き起こす原因は「無明(無知)」であり、欲望、執...
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【教養としての宗教学18】釈迦の伝道

〇初転法輪悟りを開いた釈迦ですが、初めはそれを伝道する気はなかったようです。自分の思ったこと、考えたことを口に出して人々に伝わっていくといろいろな解釈が混じり、ゆがんで伝えられると考えたからです。しかし修業を共にした五比丘たちの要請もあり、...
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【教養としての宗教学17】仏教の教えを教科書的なワードで確認

前回までに釈迦の教えをお話してきましたが、教科書的な表記を確認しておきましょう。〇四法院釈迦は人生の苦しみの原因を「実体のないもの(無我)に執着しそれを得ようとすること」と捉えました。だとしたら、心の平安を得るために心がける4つの真理がある...
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【教養としての宗教学16】仏教を「論理学」として理解する(無我、法)

前回の記事で「縁起」「無常」について語りました。 〇無我「縁起」と「無常」を理解すれば「絶対的な自我=変わることない絶対的な本質」など無いことに気づきます。そもそも「無我」にあたるサンスクリット語は「アナートマン」であり、「ア」は否定語です...
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【教養としての宗教学15】仏教を「論理学」として理解する(縁起、無常)

前回は仏教に対する日本人のとらえ方を確認しました。参考にしたのは岡野守也氏の説です。1、呪術の要素2、神話の要素3、合理的・哲学的要素4、覚りと論理の方法このうち日本人になじみの深い極楽と地獄、生まれ変わり、お盆といった呪術的・神話的要素と...
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【教養としての宗教学14】仏教の「呪術的」「神話的」側面(仏像、あの世、生まれ変わりなど)

〇日本人がイメージする仏教釈迦が悟ったこととは何だったのか、ということを見る前に、ここで一旦我々日本人が抱いている仏教のイメージと学術的な仏教について確認しておきましょう。というのは、後々のシリーズにはなりますが、日々のお悩みの解決のヒント...
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【教養としての宗教学13】釈迦の生涯

〇苦悩多き青年時代六師外道とほぼ同時期、釈迦は誕生しました。今から2500年ほど前、インドのルンビニーの釈迦族の王子として生まれました。ヴァルナでいうとクシャトリアであり、大変裕福な生まれです。生後7日目に母を亡くしたことも影響したのか、内...
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【教養としての宗教学12】バラモン教からヒンドゥー教へ

〇六師外道自分たちの特権を主張したいバラモンたちは解脱するためには厳しい修行(苦行)が必要だと説きました。中には解脱とは何かを理解した立派なバラモンもいたことでしょうが、自分たちの地位を守ることに執着した人々も多かったのではないでしょうか。...
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【教養としての宗教学11】ウパニシャッド哲学

仏教でよく語られる「輪廻転生」ですが、すでにバラモン教の考えに存在していました。
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【教養としての宗教学10】仏教スタート まずはバラモン教から

仏教の始まりとして釈迦の教えを見ていきましょう。その前に、仏教の元となったバラモン教についてざっくり解説していきます。