【学部学科紹介12】芸術学部について知ろう!③ 学んだことをどう活かせますか?

学部学科紹介

<アーティストとして>

美術や音楽の才能を磨き、表現者として活動する人がいる。芸術活動は人々の喜びや楽しみ、哀しみや問題定義を世の中に与えることができる。社会が暗い時には慰めや希望を人々に届けることもできるんだ。そんな人の心に届くような作品を世に送り出すアーティストとして活躍する人がいるよ。

コンクールやコンペなどに自ら参加して結果を出すと、美術分野なら美術館やホールなどから展覧会の誘いを受けたり、画廊が作品を買いに来てくれたりする。音楽分野なら音楽ホールや音楽事務所からコンサートの依頼が来たり、レコード会社からCD制作の企画が持ち込まれたりする。

ただし、大学で優秀な成績を収めている人が必ずしもプロとして活躍できるかというとそのような保証はないのが芸術の厳しいところ。コンクールやコンペ以外にも自分の作品を置いてくれる場所や事務所へポートフォリオ(作品集)やデモテープを持ち込むなど、地道な行動も必要だ。

 

<企業に就職する>

自分が表現者として活躍するだけでなく、表現活動に携わる仕事ができる会社に就職するのも一つだ。例えば映画やアニメーション、ゲーム、テレビなどの制作現場、コマーシャルの制作、Web広告、衣服のデザイン、お菓子や化粧品のデザインやパッケージ、家具家電のデザインなど、あらゆる場面で芸術学部での学びは活かされる。

私「しつちよ」は新卒で化粧品メーカーの企画部に入ったけれど、美大出身のデザイナーさんたちが日々パソコンで商品パッケージを生み出していたよ。そして企画部はトップシークレットということで他部署の方が入ることを禁止されていた。今の時代、性能や機能自体はいいものばかりなので売れるためには他社との差別化が必要なんだ。差別化で最も分かりやすいのがデザインやキャッチコピー。だから何かの拍子で情報が漏洩しないように、企画部(デザイン部)は立ち入り禁止だった。多くのメーカーでも同じようなことは行われているんじゃないかな。

自動車メーカーでは「クレイモデラー」という仕事がある。クレイは泥のことだね。クレイモデルとは粘土で作る新車の模型のこと。それを作るのがクレイモデラー。デザイナーが描いた新車の絵を元に粘土で立体模型を作っていく。まずは4分の1サイズ、つぎに実物大のモデルを作り上げる。最後は1ミリ以下の違いにこだわって精巧なモデルを作っていく。実物を作る前にクレイモデルで様々な角度から制作時の留意点を検証するんだ。作品が世の中に出回る前にはこういった大事な作業が行われているんだ。

他にも美術分野出身なら博物館、美術館、ギャラリー、出版社広告会社、デザイン会社などにも多くの学生が就職しているよ。他にも家具や家電、おもちゃ、食品、化粧品など、様々な企業で学んだことを活かすことができるよ。学芸員の資格を取って美術館や博物館で働くのもいい。所属する施設のために研究、分析をしたり、資料の保管や修理、企画展の広報活動に携わったりする。

最近ではキュレーターといわれる職種もあるんだ。学芸員とほぼ同じような意味合いで使われるけれど、キュレーターは展覧会やイベントなどの企画を立案し、それを実現させる仕事をする人を指す。大きな美術館ではキュレーターが活躍しているよ。

音楽分野なら楽団員になる道もある。その他コンサートホール、音楽事務所、放送局などに就職し、企画やプロモーションに携わることができるよ。

また「音楽療法士」の資格を取れるカリキュラムを導入している大学もある。音楽療法とは歌や演奏を通じてリラックスしてもらう療法のこと。高齢者施設や障碍者福祉施設で取り入れられている。

「しつちよ」の友達にも音楽療法士の資格を取って福祉施設で働いている人がいるよ。音楽を通して人々が心癒されている姿を見てとてもやりがいを感じているとのことだ。

 

<次の世代のアーティストを育てる>

美術教師や音楽教師など、芸術のすばらしさを伝える教師としての道もある。教師の傍らで自分の表現活動を磨いている人もいるよ。「しつちよ」の中学時代美術の先生は毎年夏に個展を開いていた。見に行った時にはジュースを出してくれて、いつも以上にイキイキしている先生の姿を見たよ。

大学院でさらに専門的な勉強を深め、研究者になったり大学で教えたりする道もある。

他には美術や音楽、陶芸の塾を開いて後進を育成している人もいる。

 

<芸術的観点はすべてに通じる>

一般企業で芸術とは関係のない仕事をしている人もたくさんいる。人口の超高齢化やライフスタイルの変化などで、企業は新しい発想を常に求めている。そのような時代には製造業でもサービス業でも、芸術学部での学びが役に立つことがあるだろう。芸術学部での学びは、自分の頭で考え、作品として生み出すだけでなくそれを人に伝えるプレゼンテーション能力も鍛えられる。無から有を生み出し、それを人に説得する力は社会に出て大いに役立つはずだ。

学生時代に思いっきり好きなことに没頭して感性と腕を磨いておこう。きっと将来何かの役に立つはずだよ!

 

<参考文献>

なるにはBOOKS 大学学部調べ 芸術学部(ぺりかん社 浅野恵子)

芸術学部に興味が出てきたら、ぜひ手に取って読んでみよう!

・「なるにはBOOKS 大学学部調べ」シリーズの基本構成

  • 〇〇学部について

何を学ぶのか

どんな人たちが集まってくる学部か

学んだことを社会でどう活かせるか

2、どんなことを学ぶのか

  学科について

大学教授インタビュー

3、キャンパスライフについて

  〇〇学部ならではの授業、活動

  大学生1日の時間割

大学生インタビュー

4、取得資格や卒業後の進路について

卒業生インタビュー

5、〇〇学部を目指すにはどうしたらいいか

  〇〇学部へのアプローチ方法がいくつも載っています

とても分かりやすくまとめてくれていますので、興味がある学部はぜひ読んでみてくださいね!

次回は7月6日更新予定です。

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