さて、教養学部で学んだ知識や技術をどう活かしていけばいいのだろう?
様々な活躍をみていこう。
・多面的なものの見方で様々な課題を捉える
医学部出身で医師、薬学部出身で薬剤師、法学部出身で弁護士、など専門知識を身に付け、それを仕事に活かしている人に対して、教養学部は実用的な技術を取得する、というものではない。
けれど大学で学んだ「物事を多面的に見る力」「出てきた正解が正しいのかを問う検証力」「柔軟性」などは社会人生活を送るうえで大きなプラスになると思うよ。様々な課題の解決やイノベーションの礎となるかもしれない。
また教養学部では自分の意見を相手に分かりやすく説明する「プレゼンテーション能力」も身に付く。誰に、何を、どれくらいの時間で、論理的に、時には感情に訴え説明する力は社会人生活を送るうえで大いに役立つと思う。
・業種でいうと?
教養学部の卒業生たちは幅広い業界に就職しているよ。幅広い知識や思考力、分析力、リサーチ力や研究力を活かしてシンクタンクやコンサルティング会社、人材紹介会社に就職する人もいる。
他にも広告業界や監査法人など、様々な業種で活躍しているよ。
また製造業の中には日本で作った製品を海外で売っている会社も多いけど、培った英語力を活かして活躍している人もいるよ。英語力という意味では外資系企業も肌に合っているかもしれないね。
・教員、学芸員、司書
教養学部は学問領域が広いのでどの領域を選択するかでも変わってくるんだけど、教職課程を選択すると教員免許を取ることもできるよ。所定の科目を修めると、中学校教諭一種免許状、高等学校教諭一種免許状の取得ができる。
教職課程を選択した場合、大学の講義と4年制に2~3週間程度の教育実習、中学校教諭免許取得の場合には介護等体験を行い、単位を取得する。教員採用試験に合格すれば晴れて教員デビューだ。
例えば社会科学系の専攻であれば社会の先生、人文科学系の専攻であれば国語や英語や社会など、自然科学系の専攻であれば数学や理科、情報などの教員になれるんだ。
また社会科学系の専攻であれば「社会調査士」の資格が取れる。社会調査士は市場動向や社会現象、人々の思考などを調査して分析する専門家のこと。マスコミや調査会社などへの就職を考えている場合はアピールポイントになるかもしれないよ。
学芸員は博物館や美術館、郷土資料館、科学館などに配置される専門職員。館内の資料や展示物、所蔵品の収集、保管、調査、展示会の企画運営なども行う。大学で文部科学省令が定める単位を取得することで学芸員の国家資格が得られるよ。ただし、実際に学芸員として働いている方々は修士、博士課程まで進んでいるのがほとんど。学芸員をめざすなら大学院も考えよう。
図書館司書は資格取得に必要な科目の単位を取得すると、卒業時に資格を得ることができる。司書養成がある大学かどうかを最初に調べよう。
本の貸し出しや返却はもちろん、資料の整理や分類、読書奨励のためのイベントの企画運営など、仕事は多岐にわたる。市区町村の図書館や学校の図書館、私立図書館、専門図書館、大学図書館などの職場がある。
市区町村の公立図書館は地方公務員としての採用となるので公務員試験に合格しよう。
司書教諭は司書教諭課程がある大学で、教員免許とともに資格を取得することができる。教員の仕事を兼ねて、学校の図書館の運営を行っていくよ。
・国家公務員、NPO法人など
国家公務員や国際機関で世界的に活躍するという道もある。国連職員などの国際公務員として頑張っている先輩たちがたくさんいるよ。ユネスコやユニセフ、世界保健機関(WHO)など。
国際公務員は高度な専門知識と即戦力を求められるので、大学院を卒業することは必須だよ。
NPO=非営利団体を立ち上げる人もいる。ホームレス問題や貧困問題など、自分が感じた課題を解決する手段として組織を立ち上げ、社会に貢献する活動だ。
海外で国際的な問題に取り組みたい場合はNGO=非政府組織を立ち上げることもあるね。
国内外の問題に高い関心を持ち、自分なりの解決を考えて、こういった活動をしている人たちもいるんだ。
幅広い知識を学び、物事を立体的にとらえ、自らの力で正解を導き出していく。そんな訓練を積んだ教養学部での学びは、きっと君の将来を力強く切り開いていく燃料となるはずだ!
参照:「なるにはBOOKS 大学学部調べ 教養学部」(木村由香里著、ぺりかん社)
このシリーズで教科書として使うのは以下の書籍です。
「なるにはBOOKS 大学学部調べ」シリーズ(ぺりかん社)
各学部についてとても分かりやすく解説されているので、興味がある学部に関してはこちらの本をぜひ読んでください。
その他にも各大学のホームページや、実際に筆者が働いていた学習塾で講師をやってくれていた大学生の話などをまとめて、情報発信していきますね。


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