【教養としての宗教学17】仏教の教えを教科書的なワードで確認

教養としての宗教学

前回までに釈迦の教えをお話してきましたが、教科書的な表記を確認しておきましょう。

〇四法院

釈迦は人生の苦しみの原因を「実体のないもの(無我)に執着しそれを得ようとすること」と捉えました。だとしたら、心の平安を得るために心がける4つの真理があると釈迦は語ります。

それが「知(智慧)」で、4つの真理ということで「四法院」という言い方をされます。

四法院とは以下の4つ。

1、一切皆苦

2、諸行無常

3、諸法無我

4、涅槃寂静

 

〇一切皆苦

この世はそもそも苦しみなのだ、という解釈です。

四苦として「」、「」、「」、「」を挙げています。

さらに4つの苦しみ、

愛別離苦(あいべつりく)・・・愛する者と別れなければならない苦しみ。

怨憎会苦(おんぞうえく)・・・憎みあっている者同士が合わなければならない苦しみ。

求不得苦(ぐふとっく)・・・求めても得られない苦しみ。

五蘊盛苦(ごうんじょうく)・・・五蘊とは(色(肉体と物質)、受(感受作用)、想(心に浮かぶ表象作用)、行(意志のはたらき)、識(識別作用))を表し、生きていくうえで必要となるその肉体や感情があるから心が乱れるという意味で苦しみです。

「四苦八苦」という言葉の語源になった考え方です。

 

〇諸行無常

すべてのものは一定の原因、条件や諸所の因縁により絶えず生成、消滅し、とどまることはない。

人が生まれ、年を取り、死んでいくことは必然であり、絶えず変化しています。

 

〇諸法無我

すべては因縁(縁起)により生じ、「実体」はない。その縁によって自分の役割が変わっていくので、絶対的な「我(アートマン)」などない、と語っています。

 

〇涅槃寂静

これらの真理を悟り、すべては縁起であると気づけば心穏やかになれる、ということです。

人の一生はなぜ苦しいのか?

 

変えられるものと変えられないものがあることを知らないから。

思い通りにならないことがあるのだということを知らないから。

人間の肉体も心も自然も、常に移りゆくものだということを知らないから。

すべては縁によって起こっているということを知らないから。

絶対的な自分というものがなければ、こだわりを持つ必要がないということを知らないから。

 

すなわち、真理(知・智慧)を「知らない」から苦しむのだということです。

この、真理を知らないことを「無明」=根源的無知と呼んでいます。

 

そしてこれらのことを人々に伝えるために、釈迦の伝道が始まります。

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