【メンタルヘルス自己分析1】老いを認めると楽になれる!(まずは身体的な疾患、加齢を考えよう)

メンタルマネジメント

<本コーナーの対象と目的>

このコーナーでは、心身の不調を感じている方が自身の状態をセルフチェックするための手法をお伝えします。これからお話するのは、これまでごく一般的に(「一般的」の定義も難しいですが)生活してきたが心身の不調を感じている、18歳以上の成人の方を対象とします。

その方々が自身の不調の原因を自分で探るための心理学的な知識、自分と向き合い心を軽くするためのキャリア理論、心理学的な理論などをお伝えし、「自助」ができる手段を示すことが目的です。

あくまでも環境や役割の変化をきっかけに心身に不調をきたしている方が、自分でその原因や状態を分析する「自己アセスメント」の手法と、理論や考え方を身に付けて心身の不調と向き合うための「自助」をアシストすることを目的としますので身体的、精神的疾患が疑われる場合は必ず医療機関を受診してください。

 

<メンタルヘルスとは>

朝起きられない、学校や会社に行きたくない、毎日気分がすぐれない、食欲がないもしくは食べ過ぎてしまう・・・。

そういった心身の不調をきたした時に頼ってほしいのが精神保健(メンタルヘルス)です。

メンタルヘルスの相談対象となるのは精神疾患を患っている人、悩みを抱えた人だけでなく健康な人も含め、すべての人といえます。今は健康でも過度のストレスが続いたり、何か心の健康を脅かされる出来事が起こったりすれば心身に不調をきたしてしまう可能性は誰にでもあるからです。

相談の対象は大きく分けて以下の通りです。

1、精神疾患の症状に悩んでいる方は精神科医に。

2、精神疾患の症状に悩んでいたりストレスを抱えたりしている方、発達課題を抱えている方は公認心理師や臨床心理士、精神保健福祉士に。

3、疾患はないが精神的な健康状態の維持を目指したい方はメンタルヘルスカウンセラーに。

このうち精神疾患の診断と治療を行えるのは精神科医のみとなります。

 

<自己アセスメントの手順>

それでは、最近の心身の不調をどのように捉えればよいのか、「自己アセスメント」の手順をお話していきます。

「アセスメント」とは「査定」と訳されます。カウンセリングや医療系では「患者や利用者の状態やニーズを明確に把握するために、身体機能や認知機能、生活機能、心理的状態、社会的サポートなどを総合的に評価」するものです。これらの手法を通じて自分のことを客観視してみようというのがこのコーナーの目的です。

 

<アセスメントの手順>

アセスメントの手順としては、以下の順番で心身の異常と向き合ってください。

1、身体的な疾患、加齢を考える

2、精神的な疾患を確認する

3、心の問題を確認する

4、生活環境を考える

5、ライフステージの発達課題を考える

6、自我機能から考える

 

<1、身体的な疾患、変化を考える>

・身体的な疾患を考える

まずは心身の不調が、身体の病気が原因で起こっていないかを確認してください。

脳の病気が原因で精神症状が発生する器質性精神病と、身体の病気が原因で精神症状が発生する症状精神病があります。どちらも外的要因によって脳の働きが障害をきたした精神疾患です。

認知症、脳血管障害、事故や怪我による脳の損傷、薬物依存、急激なダイエット、内科疾患や感染症などです。

例えば脳血管障害(脳卒中や脳梗塞など)を発症後、2年以内に抑うつ状態になりやすいといわれています。

また、当然ですが胃腸や肝機能の疾患、風邪などでもパフォーマンスが下がり、気分が落ち込むことは大いにあります。

まずは身体の異変を疑い、治療が必要である場合は速やかに検査や治療を行ってください。

 

・加齢を受け止める

細胞の減少や細胞の働きが低下することで生理的老化が進行します。

これまでできていたことができなくなった、外見の変化等、認めたくない変化が起こるものです。10代や20代の間はパワーで乗り切れていたことが、30代、40代とできなくなってくることも増えていきます。それでいて経験値は増しているため、「これくらいがんばればこれくらいの成果が得られるのに」という知恵はあるわけです。でも体が思うように動かない。加齢を認め、これまでとは違う成功方法を考えなければならない時期がいずれ来ることは覚悟しておきましょう。

 

・加齢による主な変化

少しのストレスをきっかけに機能低下や病気が生じやすくなる。

病気、怪我の回復力が低下する。

外見の変化(白髪、しわやたるみなど)

老眼、聞こえづらさ

睡眠の質の低下

関節可動域の減少による動作の緩慢さ

思考力の減退

生殖機能の減退

 

これまで精力的に活躍してきた方であればあるほど、これらの身体の変化により、「考えることができない」、「決断できない」、「動けない」、といった自分が認められず、許せず、抑うつ状態を引き起こす可能性は大いにあります。

身体の変化は誰にでも起こりうることを認め、これまでとは違った働き方を模索することが大切です。

とはいえこれが難しいですよね・・・。私もこの「老いを認める」ことの難しさを痛感しています。ヒントは「他者評価からの脱却」と「発達課題」にありそうだと感じていますので、それはまた章を改めてお伝えします。

 

・生活習慣を振り返る

睡眠、食事、入浴、余暇を振り返ってみてください。

睡眠には、日中に活動した脳や身体を休め、回復させる効果があります。最低でも1日6時間の睡眠時間は確保したいところです。肉体的な疲労、抑うつ気分などが睡眠によって改善されることは大いにあります。

食事も、必要な栄養素を摂取したり生活リズムを整えたりする重要な役割を果たします。

抑うつ状態が続くと入浴がおっくうになる傾向もありますので、こちらも確認してみてください。

余暇の過ごし方はどうでしょうか。鬱病の判断材料として「これまで楽しめていたものへの興味がなくなる」というものがあります。

詳細は後にお伝えしますが、まずは身体的な変化から自身の状態を振り返ってみてください。

 

次回は3月2日更新予定です。

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